部屋の一部をカーテンで仕切り、洗濯物の部屋干しスペースにしているご家庭も多いのではないでしょうか。
部屋干しに欠かせない除湿機ですが、面倒なのがタンクの水捨てです。
連続排水機能を使って自動化したいものの、部屋干しスペースの近くに排水口がないという問題を抱えている方もいると思います。
本記事では、排水場所がない部屋でも、ドレンポンプを使って離れた場所まで送水し、実際に除湿機の連続排水を自動化した方法を解説します。
部屋の一部をカーテンで仕切り、洗濯物を部屋干しするための専用スペースを作っています。

そこで活躍している除湿機ですが、日々の水捨ての手間を省くために連続排水機能を使って可能な限り自動化したいと考えていました。
しかし、物干しスペースとして利用している部屋には、直接排水できる場所がありません。
そこで、部屋の外にある排水場所までポンプを使って送水し、排水の自動化を行いました。
除湿機から排出される水の流量はそれほど多くないため、小型のポンプを使用することを前提に探しました。
最も小型で安価なものは水槽用のポンプですが、今回は常時稼働させるのではなく、水がたまったタイミングで動作させたいという希望がありました。
そのため、水がたまったときのみ動作する機能が本体に備わっている「ドレンポンプ」を採用することにしました。
ドレンポンプとは、主にエアコンの結露水などの排水を目的として使われるポンプです。普段あまり目にすることのない機材ですが、ウェブの通販サイトなどで取り扱いがあります。
除湿機は、以前から使用していた三菱電機製のコンプレッサー式除湿機を使用しました。
自動排水機能を備えている機種は、どのメーカーでも比較的サイズの大きいものが多い傾向にあります。
小型かつ安価なものを探すと日本メーカーの製品はほとんど見当たりません。
そのため、今回は中国メーカーのドレンポンプを使用しました。

除湿機からドレンポンプへつなぐホースと、ドレンポンプからの送水用ホースが必要です。
それぞれの機器の接続口に対応した径のホースを選択します。
今回は除湿機に接続するホースは内径15mm、ポンプからの送水用ホースに内径4mmのものを使用しました。現在のところ、途中で詰まることもなく順調に利用できています。

排水ホースを直角に曲げて接続したり、ホースの径を変更したりするためにホースジョイントを使用しました。
これも使用するホースの径に合わせたものを選びます。
今回は除湿器からポンプへのホースのために16mm直角ジョイント(右)と、ポンプからのホースの径の変更用に4mm-8mmのジョイント(左)を使用しました。
直角ジョイントは16mm用のものですが、内径15mmのホースでも使用できました。

万が一ドレンポンプから水漏れが発生した事態に備え、ポンプ本体をタッパーの中に設置しています。
ポリエチレンなどの柔らかい素材の蓋がついたタッパーであれば、ホースを通すための穴をあける加工も容易に行えます。
4mmの送水ホースを引き回すための固定資材として、タイマウントとインシュロックを使用しました。
今回は既存の配線経路に沿わせる形でホースを引き回しています。
細いものでいいのでセットで持っておくと、配線の整理に非常に便利です。
SwitchBotシステムで自動化して使用するために、いくつかデバイスを導入しています。
部屋の湿度をトリガーとしてシステムを稼働させるため、湿度の検知に使用しています。小型で安価であり、湿度の測定にとても便利なデバイスです。
除湿機の電源のONとOFFを物理的に操作するために使用しています。
ドレンポンプを入れているタッパーの中に設置し、万が一ポンプから水漏れが起きた際にスマートフォンなどへ通知が届くように設定しています。
実際にシステムを組む前に、購入したドレンポンプが想定する環境での使用に耐えられるかを確認します。

ドレンポンプには排水側のチューブが同梱されているため、そこに異径ジョイントを接続し、4mmの送水用ホースへ繋ぎます。

送水用ホースを排水場所へ繋ぐ経路では、ある程度の高さまでホースを引き回すことになります。
そのため、必要な高さまでしっかりと水を汲み上げられるか(揚水できるか)をテストします。
今回使用したポンプは最大10mまでの揚水が可能とされていましたが、安価なポンプの中には十分な揚水能力がない製品も存在するため注意が必要です。
今回は送水用のホースを部屋の長押(高さ約1.8m)に沿って引き回す予定のため、それと同じ高さまで揚水が可能かどうかを確認しました。
床付近の高さに置いたポンプから、長押と同じ高さの物干し竿まで送水用ホースを渡し、そこから再び床付近までホースを落として、水がきちんと送られるかを確認します。

ポンプ側に水を注ぐと、送水用ホースを経由して水受け用に用意したボウルまでしっかりと水が到達することが確認できました。
今回使用した三菱電機の除湿機は、本体の背面に連続排水ホースの接続口が設けられています。ホースを接続できるように背面のパーツを取り外し、内部の排水溝に直接ホースを接続します。ここで接続するホースは内径15mmのものです。

直角接続用のジョイントを使用し、除湿機からのホースをドレンポンプの注水口へ接続します。
さらに、水漏れ対策として用意したタッパーの中にポンプを設置します。

タッパーの蓋は、ポンプの注水口、排水口、そして電源ケーブルを外へ引き出せるようにあらかじめ加工しておきます。

最後に、ポンプからの排水用ホース(4mm径)を最終的な排水場所まで引いていきます。
今回は物干しスペースから廊下へとホースを引き、洗濯機の排水口へ排水する経路にしました。
ほぼ同じ経路でLANケーブルを引いていたため、そのケーブルに沿わせる形でホースを引き回しています。

ホースを引き回す際、急な角度で曲げてしまうとホース内部が詰まる原因となるため十分に注意しましょう。

経路の最後は、洗濯機の排水溝の穴にホースをしっかりと繋ぎ込みます。
稼働中は、送水ホースの中を通る気泡を見ることで、想定通りに水が流れて動作しているかを確認することができます。
排水場所がない部屋でも、ドレンポンプと適切なホースを活用することで、除湿機の連続排水システムを構築することが可能です。
さらにIoT機器を組み合わせることで、湿度の管理から電源のオンオフまでを自動化でき、日々の水捨ての手間をなくすことができます。
ここまでする必要があるかと言われると少し微妙な気がしますが、部屋干しの環境をより快適にするために、ぜひ参考にしてみてください。
